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移住者インタビュー

始まりは山の中にある廃校との出会いでした。

植本修子さん
ハレとケデザイン舎

植本修子さん

出身地:千葉県

移住年:2014年

現住所:三好市

職業:会社経営

取材年月:2015年10月

廃校になった山の中にある小学校を、自身のサテライトオフィスとしてだけではなく、カフェやギャラリースペースとしても人気のスポットに再生させた植本さん。東京での生活を終え、三好市へ移住して1年半あまりが過ぎた今、どのような感想を抱いているのでしょうか。

東京を離れるつもりは少しもなかったのに…。

植本さんが移住を決めたきっかけを教えてください。

ハレとケデザイン舎

植本さん:以前、勤めていた会社の上司が三好市の市役所の方とつながりがあって、廃校になった小学校の活用法を募集している話を教えてくれたんです。もともと古いものが好きだし、古民家や廃屋のリノベーションにも興味があったので「小学校を使って何か面白いことができないかな」と考えはじめたのが一番最初のスタートになりますね。

以前からどこかへ移住したいという考えをお持ちだったんですか。

ハレとケデザイン舎

植本さん:それが一度も考えたことがなかったんです。マンションも買ったばかりでしたし、東京を離れるなんて想像したこともありませんでした。ただ、ちょうど転職を考えていたので、自分の生活を変える準備はしていたんですね。そのタイミングで三好市の話が飛び込んできて、何度か訪れるうち、旧出合小学校と出会うことができたんです。中庭に入ったときに見上げた空の感じ、鳥の声や川の水音が気持ち良くて「ここで暮らそう」と決めました。私が「いいな」という感覚が、きっとほかの人にも伝わるはずと信じられたんです。

突然の移住にご家族の反対はありませんでしたか。

植本さん:父が喫茶店経営、母が洋菓子研究家、妹が製菓講師という「食」にまつわる一家なので「廃校でカフェをやったら面白いと思っているんだけれど」と相談したら、全員が面白がってくれて(笑)。子どもの気管支が強くなかったこともあり、都会と比べて空気の綺麗な環境へ移住するわけですから、特に反対されたりはしませんでしたね。

あっという間に地域の知人や友人が増えました。

実際に移住するまでの期間はどれくらいかかったのでしょう。

ハレとケ珈琲

植本さん:初めて三好市へ足を運んだのが2013年の11月。「よし、移住しよう!」と決心したのが年が明けた2014年の1月。そして、3月には移住していましたから、半年も経たずに移住したことになりますね。時間を置くと面倒になってしまうし、移住できない理由を数えていけば、いくつでも挙げられるんですよ。結局、自問自答して動けなくなってしまうより、勢いをつけてアクションを起こさないと、なかなか移住は難しいのではないでしょうか。

とはいえ、三好市には縁もゆかりもなかったわけですよね。知人や友人がいない環境へ飛び込むことに戸惑いはありませんでしたか。

ハレとケデザイン舎

植本さん:たまたま視察に訪れたタイミングで、三好市の手づくり市「うだつマルシェ」の打ち上げに、市役所の方が「みんなとつながるいい機会だから」と誘ってくれたりしたので、あっという間に知り合いが増えました(笑)。移住した今でもわからないことがあれば、率先して地元の方々に聞くようにしているので、どんどん人間関係が濃くなっている気がします。

たとえば、移住前の準備で「これだけは」と注意していたことはありますか。

植本さん:特に準備らしい準備もしないまま、こちらにやってきてしまったので、これというものは…。ただ、いきなり知らない土地で起業してお金を生み出すのは難しいので、東京で仕事をつくってから移住するようにはしていました。廃校の改修も想像よりお金がかかりましたし、私の場合「東京で仕事をつくって、三好市で作業をする」というサイクルができなければ、ここで生活していくことは難しかったかもしれません。

ハレとケデザイン舎

地域の持つ魅力をここから伝えていきます。

実際に生活して驚いたのは、どんなことでしょう。

ハレとケ珈琲

植本さん:まず、都会に比べて歩かないことですね(笑)。それから、これだけ自然が豊かな環境だったら、子どもは思いっきり外で遊ぶだろうと思っていたんですが、それは大きな思い込みでした。逆に危ないから「山や川へ行くな」と子どもに教えているくらい。さすがにもったいないなと思ったので、2016年には地元の方々と協力して、自然の中で安全に遊ぶための教科書をつくったり、秘密基地づくりや川遊びが体験学習できる企画を始めていこうと考えています。

小学校のリノベーションに関して、地域の方々からの反応はいかがでしたか。

ハレとケデザイン舎

植本さん:昭和初期からあった小学校なんですが、まだ休校になってから10年くらいしか経っていないんです。20代の若い卒業生もいますし、80代のおばあちゃんが孫と一緒に来てくれたりもするんですよ。サテライトオフィスとしてだけではなく、カフェやギャラリーのような形で再生したことは、地元からも好意を持って迎えられていると思います。新聞や雑誌、SNSなどの効果もあって、県外からもお客さんが来てくれるようになったのは嬉しい誤算でしたね。

植本さんが考える三好市の魅力を教えてください。

宿泊施設

植本さん:一つは自分次第でいくらでも活用できる自然。それから、外国からの旅行者を誘致しようとするインバウンドの流れ。こういう日本の古き良き文化が残っている中山間地域に、海外からの人たちがいっぱい訪れるようになれば、もっと面白いことが始まるんじゃないでしょうか。これからはカフェとしてだけではなく、教室の一部を宿泊施設に改装して「さまざまな体験を通じて地域を楽しむための拠点」としても機能させたいと考えているんです。せっかく遠くから来たのに、ほんの少ししか滞在しないのはもったいないと思うんですよ。日帰りだと満天の星空や夜明けの美しさも見ることができないわけですから。それこそ、移住を考える方にも足を運んでもらえればと考えています。

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