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移住者インタビュー

いちご栽培について考えている時が、一番楽しいですね。

平松雄太さん

平松雄太さん

出身地:岡山県

移住年:2013年

現住所:東みよし町

職業:いちご農家

取材年月:2016年2月

標高約1000メートルにある水の丸地区。夏秋いちごの生産が盛んで、生産量はなんと西日本一!高齢のため、ハウスを手放す農家さんに代わり、東京から移住し、就農した平松さん。震災以降、漠然と抱えていた仕事への違和感を払拭してくれたのが、農業でした。

一番しっくりくるのが農業だったのかな…と。

インタビューの場所として、カフェ・パパラギを使わせていただいておりますが、オーナー・秋元さんとは以前からお知り合いなんですか?

平松雄太さん

平松さん:勤め先の上司が秋元さんの知り合いで、僕自身、直接面識があったわけじゃないんです。水の丸地区でいちご農家をされている方が、高齢で辞められることになり、ハウスが空くんで、「誰かやりませんか?」みたいな投稿がフェイスブックにあがっていて、それを秋元さんがシェアしているのを、僕の上司が見て。それがきっかけで徳島に来ることになったんですが、上司も一緒に来て、秋元さんを紹介してくれたんです。

不思議な縁ですね!

平松さん:東日本大震災の後、東京で働いていても「なんか違う」と漠然とですが、そう感じていて。東京ではイベントなどの警備を行うパワーセキュリティの仕事をしていたんですが、若い時しかできない仕事と思っていたので、「なんかないかな~」と思ってはいたんです。そんなときに投稿を見て。実家は岡山のぶどう農家なんで、ずっとその環境で育ったこともあって、一番しっくりくるのが農業だったのかな…と。

実家に帰ろうとは思わなかったんですか?

平松さん:僕、三男なんで、実家に帰るというのは最初から選択肢になかったですね。自分のやりたいことがやれる環境で、一から始めたいという思いもありました。2014年の春から就農しているんですけど、初めて徳島に来たのがその半年くらい前。畑とか見せてもらって「ちょっと考えます」と言って、一旦、東京へ戻ったんですが、一ヵ月くらいしてまた来て、その時に「やります」と返事をしました。

自分のペースでやれるこの仕事は、僕にはあっていると思います。

就農する決め手はなんだったんですか?

平松さん:来る時に貸主がよっぽど変な人じゃない限りはやろうと思っていたんですよ。「この人と働くのはしんどいな…」という人でない限りは、やろうと決めていたので。

農業は引退される方に教えてもらっているんですか?

ビニールハウス(いちご)

平松さん:その人はもう80歳を過ぎているので、同業の息子さんに教えてもらっています。息子さんのところに行って手伝って、定植とか、準備の仕方とか、水のやりとか、教えてもらったことを自分のハウスで復習するという感じです。

農業を始めるにあたって就農支援制度は利用されましたか?

平松さん:新規就農者を対象とした青年就農給付金(農林水産省が行う青年の就農意欲の喚起と就農後の定着を図るため、就農前の研修期間及び経営が不安定な就農直後の所得を確保する給付金)という年間150万円もらえる制度があるんですけど、それは利用しています。でも給付金を最初から当てにしていたわけじゃなく、来てから「こんなのあるよ」と教えてもらって、「せっかくだから使おう」と。

農業は大変な仕事と思うんですが、嫌になったりしますか?

平松さん:嫌にはならないですね。自分のペースでやれるので。楽じゃないというのは分かっているつもりですし、体がしんどくても気持ちが楽ならそれでいいと思うタイプ。この仕事は僕にはあっていると思います。

2014年12月の大雪で甚大な被害に遭われたとか。「もうダメだ!」みたいには思いませんでしたか?

平松さん:ハウス1棟が全壊で、2棟目は半分くらいダメでしたね。それでも辞める気はなかったです。「辞めて何するの?」って感じじゃないですか。ハウスを建て替える気力も体力もないというなら仕方ないですが、お金もどうにかなったし、「まだやれんじゃねぇの?」って。1年目で作り方がわかって、2年目でダメなところを直して、3年目で勝負。農業は3年くらいやって1周かなと。だからまだ1周もしてないと思っています。

ビニールハウス(いちご) ビニールハウス(いちご)

基本的なやり方は同じでも、作り手の個性が出るからおもしろい!

採算ベースに乗せるためには、いちごだと何反くらい必要なんでしょうか?

平松さん:理想を言うなら、冬と夏の圃場があってそれぞれ1反ずつ2人くらいでやるのがいいですね。今は一人で1反ちょっとやっていて、7~9月くらいは一人だとキツイので、手伝いに来てもらわないと難しいですね。冬場は平地のいちご(あすかルビー)を手伝いに行っています。夏秋いちごとは作り方も全然違うんですが、勉強になります。

農家さん同士の接点はあるんですか?

平松さん:農業の後継者クラブという若手の集まりがあるんですけど、それに入れてもらっていて、いちご農家以外の人もいて情報交換しています。農業以外では「パパラギ」つながりで知り合った人とか、同じ移住者の人とも交流があります。

都会に比べると娯楽が少ないですが、何をしているときが一番楽しいですか?

平松さん:今は夏のいちごだけだけど、冬もやりたいな~とか、「次、何しよう」と考えているときが一番楽しいですね。かといってガツガツやっているわけじゃなくて、いい話があればのってみようかな、みたいな。あまり気張っていてもいいことないかなと。力を抜いている時の方が、いい話が来たりするじゃないですか。

平松さんは、いちごが好きなんですね。

いちご

平松さん:僕、いちごを食べることにはそんなに興味ないんですよ(笑)。いちごを作るのは好きですけどね。夏場のいちごは味よりカタチがすべてみたいなところがあって、定植、摘果など、どのタイミングで何をしたか、肥料や水の量とか、出来上がったカタチを見たら、それが正しかったかどうかわかる。自分がやってきたことの答え合わせをしているような感じです。基本的なやり方は同じでも、作り手によって差が出るのはそういうところ。そこが面白いと感じています。まだまだこれからなんで、いろいろやっていこうと思います。

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